2020年05月19日

ヒノキの土台にカシの込み栓

それは今から13年ほど前のことです。

その新築物件は当節主流になったプレカット機械加工では無く、土台や柱、梁などの構造材を大工さんが約三ヶ月間を掛けて手加工で刻みました。それを踏まえて当方木材商も人工乾燥材は一切念頭に置かず、構造材から下地材に至るまで全量を国産の自然乾燥材で揃えました。

画像の木組みはその大工さんが、作業小屋で構造材を加工中に出た端材で「これがこの家の基本」と言ってノコとノミを入れ、ご当家のご主人に贈った土台と柱です。受け取られたご主人は今日まで、この木組みを自宅の小屋裏に保管されていました。
土台と柱と込み栓01
ヒノキの土台に打ち込まれた樫(カシ)の込み栓(こみせん)も、広く一般に市販されている丸栓では無く、その当時大工さんが一本一本自ら加工した角栓です。
土台と柱と込み栓02
そして時代は流れ、残念ながら大工さんは三年前に病に伏して亡くなりました。

つい最近になって、家のご主人が自宅小屋裏からこの木組みを見つけ出し、相談を受けました。
そこで私はその大工さんと最も親しかった協力業者さんに「今思うと大工さんの遺作です、これを皆で囲んで彼の好きだった盃を上げてほしい」と手渡しました。

お陰様でこの木組みは、13年降りにあの大工さんが住み慣れた街に戻りました。
ちょうど形からして「これがオレの位牌」と、天上で彼が笑っているように思えます。

巻ヶ沢橋
茨城県南地域に木造建築で新築や増改築を検討されている皆様、
守谷市に開業して54年になる二代目木材商からの提案です。
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posted by 長風呂呑平 at 18:12| Comment(1) | 樹と木 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
もう13年ですかぁ、早いですねぇ。
込み栓と言うともう過去のような感じを受けます。
特に若い大工さんなどはその言葉すら知らないかも。
世の中が軽いほう軽いほうへ移って行くのがわかります。
Posted by 久保敏雄 at 2020年05月20日 13:34
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