つれづれ帖

子供の頃から見慣れた旧市街地の商店街を抜けて、新しく開発された住宅地に入ります。
いつもは日課になる愛犬の散歩や、カラフルなスポーツウェアを着込んだ人たちが行き交う遊歩道も、さすがに大晦日ともなると北風に落ち葉が舞うだけの閑散とした光景です。
皆さん各自の故郷に帰省されたのか、世界を騒がずこの喧噪の中を旅行にでも出掛けられたのか…。
いずれにせよ行く当ての無い木材商は、彼女が吹くシャボン玉に我が身を重ねて見ていました。

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