2019年08月09日

このヒノキは格が違う

久し振りに建具屋さんの作業場です。いつもであれば彼の建具職としての技量をお伝えしようと努めるところ、今回の主役は間違い無く彼が加工している天然ヒノキです。
樹齢300年生天然ヒノキ01
樹齢約300年生の天然ヒノキ、こちらの作業場に預けて約五年を経ての加工です。
樹齢300年生天然ヒノキ02
その五年間に予測できる木材特有の割れと反りは皆無で、厚さを揃えると作業台にする合板にピタリと吸い付きます。切断する際に出る細かい粉塵は気中に舞い上がらず、それを手にしてみるとヒノキの油性をたっぷり含んでいるため、ノコギリの歯と製品の切断面にまとわりつきます。
加工中の香りは言うに及ばず、手のひらに着いた油性からでもじゅうぶんに漂います。

ちなみにこちらが赤の木裏(きうら)面、玄人好みは木表(きおもて)よりもこちらかな。
樹齢300年生天然ヒノキ木裏
ご覧の画像とモニターから、その価値と特性を十分にお伝えできないのがとても残念です。
樹齢300年生天然ヒノキ03
一介の木材商として、木材の価値は樹齢にあることを改めて痛感した一日でした。

巻ヶ沢橋
茨城県南地域に木造建築で新築や増改築を検討されている皆様、
守谷市に開業して54年になる二代目木材商からの提案です。
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posted by 長風呂呑平 at 17:33| Comment(2) | 樹と木 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月06日

自宅改築を検討中の消費者、真のヒノキの香りを知る

旧黒羽町須賀川の山中から須佐木を経て、大田原森林組合さんの事務所へ戻る途中です。
見越さんに作業中の伐倒現場に案内していただきました。
伐倒現場到着
時計の針が11時を指そうとする少し前、大型の作業重機が三台稼働中でした。
高性能林業機械01
高性能林業機械03
この日の同行者一同はもちろん初めて目にする光景で、しばらくの間この自由に腕と指先を動かす機械に見入ってしまいました。消費者さんから「子供のころに見たサンダーバードの実写版」。
高性能林業機械04
山の上方を見上げると組合作業員の方でしょうか、尾根の近くで伐倒作業をしていました。
ただひとつ、この作業中の重機に行く手を阻まれて、山で作業する人の技術を案内できなかったのがとても残念でした。個人的にはあの伐倒技術こそ、林業を支える基本だと思います。

その後に山の中腹にあった、伐倒したばかりのヒノキの余尺を担ぎ下ろしました。
ヒノキの余尺01
土中の水分を吸い上げているこの時季ですので、こうしてすぐにでも手作業でその樹皮を剥くことができます。わずかな大きさのヒノキですが、すぐさまあのヒノキ特有の芳香が周囲に漂いました。
防腐薬剤の注入や、機械乾燥機による人工的な工程など、無駄な処理は一切施さない真の自然素材ヒノキの芳香です。ご覧のモニターからその香りをお伝えできないのがとても残念!!
ヒノキの余尺02
帰宅するまでの車中は、当然このヒノキから出る芳香いっぱいに包まれました。そして帰宅後の消費者さんは大工さんに背割り(せわり)を入れてもらい、お孫さんの椅子用にと磨きを掛けています。
お孫さんの椅子に
見越さんを始めとした大田原市森林組合さん、今回はご協力をありがとうございました。

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posted by 長風呂呑平 at 12:06| Comment(1) | 樹と木 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月04日

自宅改築を検討中の消費者、スギの今を知る

巻ヶ沢の森林から下山後。県道に出て車を乗り換え、茨城県大子町との県境に近い森林組合さん管理の貯木場に移動しました。夏季という時節柄、年間で出材量が減少する季節です。
合板生産用スギ01
この画像ではわかりませんが、ここに積まれているスギの原木はすべて長さが2.00mに切り揃えられてあります。見越さんによるとこれらは合板生産用に出材されたスギで、径級(けいきゅう:丸太の直径、太さ)は一様に揃ってはありません。さらに見越しさんから、
1)建築用材としてラミナ材(集成材用)の出荷量が多くなっている
2)長引く国産木材市況の低迷で、このスギの丸太一本が1,000円前後で取引される
などの説明を受けました。
合板生産用スギ02
案内された消費者さんにとってはもちろん初めて目にする光景で、初めて耳にする情報しょう。

しかし40年を経て、山主には手取り一本1,000円に足りません…。
長年この業界に身を置く者としては、恒久的とも言える相変わらずの価格低迷と、今日の住宅建築用の資材がいかに多様化したことを裏付ける現実を、改めて思い知らされる時間でした。
>>移動後、伐倒現場見学につづく>>

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2019年08月03日

自宅改築を検討中の消費者、森に入る

今週半ばの31日に大田原市森林組合さんのご協力を得て、現在ご自宅の改築を検討されているご夫婦とその施工を依頼する予定の大工さんを、大田原市須賀川の弊店所有林にご案内しました。お陰様で前週まで長引いていた梅雨も明け、真夏の太陽が容赦なく照りつける中での案内になりました。
巻ヶ沢橋02
県道から森林組合さん所有の軽トラックに乗り換えて林道を登坂。車両が進入可能な場所まで上ります。下車後早々に本日案内を担当していただく見越広美さんから説明を受けます。
須賀川巻ヶ沢森林01
さて所有林に入り、ここからは徒歩で林道を上ります。
須賀川巻ヶ沢森林02
途中の要所々々で、見越さんから樹材や樹齢などの説明を受けました。
須賀川巻ヶ沢森林03
須賀川巻ヶ沢森林04
須賀川巻ヶ沢森林05
このスギは樹齢約80年生。大工さんから「林道沿いではこいつがが一番いいな」。
須賀川巻ヶ沢森林06
須賀川巻ヶ沢森林07
木材商の原点はここにあります。こちらでの滞在時間はおよそ一時間、あっという間の見学でした。
まだまだ伝えきれないと思いながらも次の行程もあり、早々に林道を戻りました。
>>下山後、貯木場見学につづく>>

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2019年08月01日

世に出てよかった天竜ヒノキ

大工さんにヒノキの平角を削ってもらいました。
静岡県産天竜ヒノキ
約二年前に弊店が手掛けた物件の梁(はり)材に使用したヒノキで、幅が30.0cmで厚さが12.0cmの静岡県産天竜ヒノキです。すでにじゅうぶんに乾燥されたヒノキとして、平机の脚に使います。

その当時に端材として破棄するところ、取っておいて良かったと今痛感しています。

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2019年07月10日

巻ヶ沢見学会は31日から三日間の内で

たいへんありがたいことです。当サイト06月29日付掲載記事「三代80年の後始末」をご覧になったご夫婦から「できることなら山を拝見したい」と申し込みがありました。
巻ヶ沢橋
つきましては大田原市森林組合さんのご協力により、今月末の07月31日(水)、08月01日(木)、または02日(金)のいずれか一日に、大田原市須賀川巻ヶ沢の森林に入る予定にします。
ただし雨天順延を条件として、前週末の週間天気予報を見て判断します。
当日の見学場所は現在のところ、1)須賀川巻ヶ沢の森林、2)近隣の森林で行われている伐倒作業現場、そして3)大田原市森林組合の貯木場(土場)などを予定しています。

せっかくの機会でもありまだ人員にも余裕がありますので、ご希望の方はあらかじめ弊店までEメール、またはFAXにてお問い合わせください。

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2019年06月29日

三代80年の後始末

現在の所在は栃木県大田原市須賀川巻ヶ沢。
個人的には「黒羽町須賀川」と呼んだ方がしっくりします。
巻ヶ沢橋
この巻ヶ沢橋(まきがさわばし)を渡った奥の山中に、祖父の代から譲り受けた山林があります。スギとヒノキが植えられてあり、その樹齢はどちらも約80年を越えています。

亡父が健在でしたので20年前にはならないと思います。当時の黒羽町森林組合(現在の大田原市森林組合)に依頼して間伐をしました。その間伐したスギとヒノキは地元須賀川の製材所に出材して、父はその当時約40万円弱の金額を受領したと記憶しています。送られたその明細書を見ながら「これでもうしばらくはだいじょうぶだろう」とつぶやいたのを覚えています。
巻ヶ沢橋02
そして令和になって最初の六月。大田原市森林組合の見越広美さんに案内されて、久し振りにその所有林に足を踏み入れました。巻ヶ沢橋を渡ってからしばらくすると雑木や雑草が身長を超えるほど生い茂り、四輪駆動の車両でしか上ることができない急坂の林道です。現場に着くと20年前と同じように冷たく澄んだ沢の水が流れ、吹く風に木々が擦れる音しか聞こえない静寂に包まれます。

私には後継者がいませんので、いずれこの山林を手放す時が訪れます。
先代から無償で譲り受け継いだ山林ではありますが、目の前に立つ樹齢80年生のスギとヒノキを見上げ、その木々を育ててきた祖父と亡父の想い入れを知る者として、現在の国産木材相場はあまりにも切なく、情けなく、諦めしか感じません。さらに現在の林野行政の政策として、この立木を燃料として扱うことには憤りすら覚えます。祖父も亡父もいつかは用材として世に出す時を夢に見て、このような結末を期待して今日ここまでこの山林を管理し育て続けたわけではありません。
ヒノキ
木造(とは名ばかりですが)住宅建築に使われるほとんどの木質部材が集成材と合板に依存され、それが最早当たり前のようになってしまった現在。住宅建築の現場に携わる一員として、この先に国産木材相場が回復上昇することは、実に残念ではありますが到底期待できそうにありません。
これも時代の流れ…と片づけるのは、三代80年にも及ぶ時間はあまりにも長すぎます。

六十路を目前にした一介の木材商として、当初本来の目的である建築用材として一本でも二本でも、その価値を理解していただける心ある建て主さんの元に使われることを切望しています。

このサイトをご覧の茨城県南地域で、木造建築で新築や増改築を検討されている皆様。
ご希望であればこの巻ヶ沢の山林も、その立木伐倒の作業現場にもご案内します。
そして近い将来に燃料として扱われその姿を消されるくらいであれば、可能な限り建て主さんのご要望に添えるように建築用材として姿を変えるべく些細なご相談にも応じます。

自宅近隣の住宅展示場を車で回るだけが家造りの手段ではありません。
最初から「そんなことは絶対に無理」と決めつけないで、ぜひ一度お問い合わせください。

読みにくい雑文を、最後までお付き合い頂きましてありがとうございました。

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